広島さん。

某カープ好きグループにてだらだら書きました。

その四十八。

お話しは、アイルランドはダブリン(!)の、とある女の子のスマホからはじまるのです・・・。

 

着信音。なぜか『それいけカープ』。

スマホをとる女の子。

赤毛でそばかす。

青い目が少しばかり可愛い(笑)。

 

画面には「Rico Hiroshima」の文字。

軽くため息をついて、通話を押す。

 

『はい・・・リコ?どうしたの?』

『ポリィ・・・ごめんね。今大丈夫?』
今ならね。どうしたの?いつもの元気なリコじゃないね?』

『(こらえられずに鼻をずびずびいわせ)・・・つらいよ、ポリィ』

『カフンショー?』

『・・・』

アイリッシュ・ジョークも通じないみたいだね。カープの事?』

『打てないし、打たれるし、もう何だかこのままずっと辛いシーズンになっちゃうんじゃないかって、不安で、こわくて(涙声)』

『ユカワくんに話せばいいじゃない?ユウちゃんだってきいてくれるでしょ?』

『云えないよ!!だって、あの二人は強いもん!!私の云う事なんか、甘えてるんじゃないって云われるに決まってるよぉ(泣いちゃう広島さん)』

『(こりゃあずいぶん重傷だな)・・・あのさ、リコ』

『?』

『あなたがピッチャーだったとして、二遊間を任せてもいい人は誰?』
『・・・荒木と井端』

『ごめん、私が悪かった。(タナカとキクチじゃないんだ。こりゃますます重傷かも)リコがピッチャーだとして、二遊間を任せてもいいお友達は誰?』

『・・・由宇ちゃんと、湯川くん』

『だよね?そんな二人が、マウンドでおびえてるリコをひとりぼっちにするかな?』

『・・・』

『バックを信頼しないピッチャーは、どれだけいい球を投げられても、勝ち続けられないって、コイタロウじいちゃんが言ってなかった?』

『・・・』

カープの事はネットでチェックしてるから知ってる。でもね、リコ。まだシーズンもはじまったばっかりなんでしょ?』

『そうなんだけど・・・』

アイルランドのことわざにね、「疲労は消えても、得たものはそのまま残る」っていうのがあるんだ。辛い中でも、リコがカープを応援している限り、リコがカープの「よかった」を見つけられる限り、カープはリコに必ずギフトをくれると私は思うな』

『ポリィ』

『(がらっと口調を変え)大体ねぇ、あんた贅沢よ!!ウチのナショナルチームなんか、出口のないトンネルで大変なんだから!!WBCどころかオリンピック、欧州選手権だって出られてないんだよ!!あんたの泣き言なんか聞いてらんないの!わたしにとっっちゃ、ダブリン・ハリケーンズの方がカープよりも何倍も大事なの!!さぁ、もういいかげんにメソメソリコちゃんにサヨナラしてよ!!』

『・・・』

『次はもっといいお話しがしたいから。とりあえずユウちゃんとユカワくんに連絡とりなよ』
『うん、ごめんね、ポリィ』
『ホント、Thank youじゃなくって、Sorryなんだよね、日本人はw』

『あ、ご・・・ありがとう。じゃあね』

 

(通話終了)

 

ため息をつく広島さんのスマホに。

岩国さんと湯川くんからメッセージ。
『床田で勝ちほー』

みるみるうちにいつもの笑顔に戻っていく広島さん。

 

この何時間かあと。

広島さんの従姉妹、ポリィことポリアンナは。

(勝ちホー)

を叫ぶ広島さんの電話で数時間拘束される事になる。

そしてさらに彼女らが知るよしもない事ではあるが。

広島さんの母、もみじさんが密かに練習していた

『スペインでは主に平地に雨が降る』

は、もうしばらく出てこないのであった・・・。