その五十。
僕の同級生、広島さんは隣のクラスの人気者。
だけど、僕にだけ訳の分からない事をいいに来るのが玉に瑕。
(親友の岩国さんと盛り上がっている広島さん)
『由宇ちゃん、どうしようっ、カープ、強すぎない?本気出してきちゃった?』
『だよねー、リコ!!ウサギのおしり蹴り逃げしてから!!』
『でぶっちょの毛むくじゃら3タテ!!』
『そうそう、翼でサヨナラ!床田で勝って!そしてジョンソン!!』
『バティ、クレさんも忘れないでね!!』
『もちろんですよ、広島選手ぅ~!!そして、マコッちゃん、まさかの小窪さんテキサス、で、今日はノムスケ!!』
『翼、キク、チョーさん!!』
『平成最後のズムスタも、3タテしちゃう?しちゃっていい?由宇ちゃん!!』
『あったりまえじゃん、勝ちほ~っっ!!』
『こいほぉ~っっ!!』
笑い叫ぶ広島さんと岩国さん。
その頃、ぼく、湯川は。
少しばかり乗り遅れた気分で、ひとりおやつを食べていた。
今の僕には、甘くて苦い、モンブラン。
『九里ぃ・・・頑張れぇ・・・(自分に言い聞かせている)』
大丈夫。
大丈夫!
大丈夫だ!!
クリの旬は秋だから。
・・・そうじゃないって!!
僕の同級生、広島さんは隣のクラスの人気者。
だけど、僕にだけ訳の分からない事をいいに来るのが玉に瑕。
今日は僕がわけの分からない事を云ってしまった。
とはいえ、こいほ。