広島さん。

某カープ好きグループにてだらだら書きました。

その五十三。(草野球ミニスペシャル。だからちょっと長いよ)

オレは岡本。
湯川の中学の時の野球部の先輩だ。
今オレは、あいつとは違う学校で野球を続けている。
左投げ、左打ち。
好きな選手は鈴木誠也

そんなオレが。

今度、あいつが入ってるチーム、『広島ルーリーカープ』にまぜてもらう事になった。
部活と草野球の二刀流はしんどいけど、オレがやりたいと思ってやるんだから。
今まで以上に自分をコントロールして、どっちにも迷惑をかけないようにしないと。

あ・・・マジメだな、オレw

まぁ要は、オレはカープ好きの、野球バカなんですよ!!

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(自宅近くのバッティングセンターで打ち込んでいる岡本くん)

『・・・ふっっ!!』

 

(気持の良い金属音。鋭い打球)

 

『ナイバッチです、先輩っ!!!』

 

(驚いて振り向く岡本くん。真後ろには、スター選手を見てるような顔の湯川くん)

『なんだ、お前かよ(打席から出てくる岡本くん)』
『お前かよ、はないでしょ、先輩?』

『お前、オレが当てたら、どんな打球でもナイバッチ!っていうし』

『だってオレ、先輩のファンですから』
『気持ち悪ぃよ。で、何しに来たんだ?』
『えっと、まずひとつは。春季大会、おめでとうございます!!』
『準決進出でかよ?』
『いえ、「椎の実スタジアム」は、ループのみんなと応援に行きますんで!!』
『(嬉しそうな苦笑い)まだ決勝決まってないだろ・・・。ま、そうとなったら何がなんでも決勝進んで、ビシバシ活躍しないとな!!』
『優勝したら学校でモテますよ、先輩!!』
『んなわけないだろ。お前、軟式なめんなよ・・・』

あ、前回登場から全く説明してなかったんですが。

オレ、軟式野球部なんです。

21世紀枠とか。
栄冠は君にとか。
全くの別世界の話しなんす、オレらは。


なんで硬式やんないの?

友達や中学の監督、親にも云われたんですけど。

 

ほら、軟式って、誰でも、どこでもできんじゃないですか(硬式に比べてね?)。

オレは野球バカだから、どこでも、いつでも、誰とでも、野球がしたいんです。

それで、軟式やろうって思ったんです。

それにほら、上手くいけば。
カープのあの人だって軟式上がりでしょ?

まぁ、オレは中堅手ですから、また話しは違いますけどねw

 

でも、万が一・・・

 

『先輩!!独白タイム終了です!!』
『ん、あ、おぉ・・・(ちょっと恥ずかしい岡本くん)』
『用件、二つ目です(ニヤリ)!!』
『イヤな予感しかしないな』

『監督から、練習メニューを預かってきました!!』

『鯉太郎さんから?』
『古葉竹織さんじゃありません!!』
『・・・湯川、お前いま、広島さんっぽいぞ』

『そんなことよりどうぞ!!(ノートを差し出す湯川くん)』
『ほい。(受け取って、内容を読む岡本くん。やがて目が輝いてきて)・・・おい、湯川、これって!!』

『そうです、投手の練習メニューです!!』
『ってことは!』

『はい!!監督は、先輩を投手としても使う気です!!』

『ま、じ、かぁぁっっっっぁ!!!』

『中学時代の名投手が復活です!!!』

『っっっしぁああああっっっっ!!!』

 

あ、今度は興奮してる先輩に代わって僕、湯川が説明します。

岡本先輩、今は中堅手専門ですけど、中学時代は投手をやってたんです。

 

でも、先輩の今の学校の野球部、投手王国なんですよね。

 

いやいやいや!!

先輩が投手としてどうだじゃないんです!!
めちゃくちゃ打てるんですよ、先輩は!!

だから、負担の少ない外野手にして。

チームの底上げを図ってるんです、先輩んちの監督は。

 

でも、僕らのループはそんなの関係ないですから。

面白く勝ちに行く野球ですから。
だから・・・。

 

『湯川ぁっ!!独白タイム終了だぁっ!!』

『あ、はい!!』

『これはさ、ものすげぇ嬉しいニュースなんだけど、質問があんだよ』

『どうぞ』

『このメニューでコーチングしてくれる人は誰なんだ?』

『・・・それですよね、先輩(ニヤニヤ)?』

『もったいぶんなよ。よし子さん(広島ループ・不動のエース)?』

『ブッブー』

『・・・ムカつく。三条さん(俊足強打のループ一塁手)でもねぇよな・・・』

『実はですねぇ、今日、その方がここにお見えになってるんです!!』

『?』
『どうぞぉ!!』

 

(なぜかライオンズのキャップを被ってる方、登場)

 

『ま、じ、かぁぁっっっっぁ!!!(再び絶叫する岡本くん)』

 

湯川の若干ムカつくしゃべりはともかく。

コーチングしてくれる人って!!

どんなコネクションがあるんだ、広島ループ!!

 

『はじめまして、岡本くん。清川です』

『し、知ってます!!おねしゃす!!(最敬礼の岡本くん)』

・・・オレのアタマの爆発具合が伝わんのかな?

カープ歴代左腕の中でも、とびっきりの苦労人。

セットアッパーなんて注目されない時代の隠れたスター(と、オレは思ってる)。

あの。

あの!

あの、清川栄治さんが、オレの目の前にいる!!

 

『まぁ、ライオンズの方もあるから、そんなに来られないと思うけど、そこは勘弁ね』

『問題ないっす!!』

『ルーリーや鯉太郎さんから、ガッチリ仕込んでやってくれって云われてるから』

『うぃっっすっ!!』

『じゃあ・・・とりあえず日程の調整しょっか?』

『うぃっっすっ!!』

 

もう今から投げたい勢いだったけどさ。

さすがの清川さん。

オレの事情と自分の予定とをキッチリまとめて、ここしばらくの日程を作ってくれた。

 

『先に云っとくよ、岡本くん』

『はいっ!』

『無理はさせないから、無理はしないでね』

『はいっ!』

『部活も、学業も、キッチリね』

『わかってます!!決勝、観に来てください!!』

『もちろん。必ず行くよ。「椎の実」で会おうね』

『あざぁっすっっ!!』

 

*********

 

オレは岡本。
湯川の中学時代の野球部の先輩だ。
今オレは、あいつとは違う学校で野球を続けている。
左投げ、左打ち。
好きな選手は鈴木誠也

そして、広島ルーリーカープ、期待のサウスポーだっっ!!!